この本の最大の特徴 これは「成功した企業の自慢話」ではなく、「成功の後に訪れた病との泥臭い戦いの記録」です。フリースブームで急成長したユニクロが大企業病に蝕まれ始めた2004年、会長職にあった柳井氏が社長に復帰するところから物語は始まります。前著『一勝九敗』が創業期の挑戦を描いたものだとすれば、本書は「成功した後にどう戦うか」を問う、経営者にとってより切実な一冊です。

著者からのメッセージ 「ぼくがこの本で伝えたかったのは、現状維持は愚の骨頂であるということだ。安定志向こそが会社を滅ぼす。まさに、成功は一日で捨て去れ、です」

5章構成で描かれる変革と挑戦の記録

第1章:安定志向という病 ——玉塚新体制への期待と、3年ぶりの社長復帰の経緯

第2章:「第二創業」の悪戦苦闘 ——なぜ再度社長をやろうと思ったか。経営者を育てることの難しさ

第3章:「成功」は捨て去れ ——再強化・再成長のための3つのエンジン。ヒートテック、GUなど商品開発の舞台裏

第4章:世界を相手に戦うために ——韓国・アジア市場への出店。グローバル経営の現実

第5章:次世代の経営者へ ——H&M襲来を歓迎した理由。子会社3社統合と経営者育成

核となるメッセージ

・成功はそう呼ばれた瞬間から陳腐化していく——「Change or Die」 ・経営は常に「砂上の楼閣」と同じ。自己点検・自己変革をやめた瞬間に終わる ・「悩む」のではなく「考えて実行する」。現場・現物・現実が世界一への基盤 ・「企業の目的として有効な定義は一つしかない。すなわち、顧客の創造である」(ドラッカー)

読者の声

「安定志向が会社を滅ぼすというのは肝に銘じておきたい」 「経営者の本としてこれほど感情的で、具体的で、メッセージ性の強い作品は少ない」 「自分の仕事や人生が上手くいっているときに読むと、変革と挑戦の大切さを改めて教えてくれる」 一方で「前著『一勝九敗』ほどのインパクトはなかった」「繰り返しや回りくどさを感じた」という声も

こんな人におすすめ

✓ 事業が軌道に乗り始め、守りに入りそうな自分を感じている経営者 ✓ 大企業病・サラリーマン体質と戦っている組織のリーダー ✓ 『一勝九敗』を読んでその後のユニクロを知りたい方 ✓ グローバル経営・多角化経営のリアルを知りたい方 ✓ ドラッカー哲学を実践に落とし込んだ事例に触れたい方 ✓ 「Change or Die」という言葉を腹落ちさせたいすべてのビジネスパーソン

この本の真価 この本の真価は、成功の絶頂にいるときほど響くという点にあります。順調に見えるとき、安定しているとき——そのタイミングでこそ読み返すべき一冊です。柳井氏が年頭に社員へ送ったメッセージも収録されており、リーダーとして組織に何を伝え続けるべきかを考えさせられます。

経営者でなくても使える ユニクロという特定企業の話でありながら、描かれているテーマは普遍的です。「指示待ちのサラリーマンは存在してはいけない」「主体的に動かなければ、会社と一緒に滅びるだけ」——個人の仕事への向き合い方を問い直す書としても、すべてのビジネスパーソンに刺さる内容が詰まっています。

「一勝九敗」とセットで読んで完成する柳井哲学 創業から2003年までを描いた『一勝九敗』と、2004年から2009年を描いた本書を合わせて読むことで、柳井流の経営哲学が立体的に浮かび上がります。649円という文庫の価格で、世界トップクラスの経営者の思考に触れられる稀有な一冊です。

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Amazon 成功は一日で捨て去れ

ページ数

314ページ

出版社

新潮社

発売日

2012/3/28

著者

柳井正

著者プロフィール 1949年、山口県宇部市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ジャスコを経て1972年に父親の経営する小郡商事に入社。1984年、広島市にカジュアルウェアの小売店「ユニクロ」の第1号店を出店し、同年社長に就任。1991年に社名をファーストリテイリングに変更。1994年広島証券取引所に上場後、1999年に東証一部へ上場を果たす。「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」を使命に掲げ、グローバルブランドとして世界と戦い続けている。

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