この本の最大の特徴
これは「アウトドアブランドの成功物語」ではなく、「好きなことを仕事にすることで、なぜ熱狂的なファンが生まれるのか」を解き明かした経営書です。マーケティングをせず、市場調査もせず、自分たちが本当に欲しいものだけをつくる——その徹底した姿勢がいかにして「アップルも見学に来るブランド」を生み出したかを、山井社長自らが初めて語り尽くしました。
著者からのメッセージ
「私たちの原点は、自分たちもユーザーであるということ。キャンプが大好きで、どんな製品なら心地よくキャンプの時間を過ごせるかという視点で製品を作っています。好きなことを仕事にして本当に良かった」
6章構成で語られる、ブランドと経営の哲学
Introduction:「真北の方角」に進み続ける ——スノーピークが大切にしてきた「ぶれない軸」
1章:熱狂的なファンが支える ——プラチナ会員6%が売上の25%を担う。ファンとの関係性の作り方
2章:クリエーティブとものづくりの魂 ——マーケティングをしない。競合を見ない。自分たちが欲しいものをつくる
3章:販売は科学 仕組みをつくる ——問屋との取引をやめ、販売店を4分の1に絞った大胆な流通改革
4章:仕事後にキャンプ!のワークスタイル ——社員全員がキャンパー。好きなことが仕事の質を上げる組織文化
5章:星空の下で五感を研ぎ澄ます ——年間50泊近くのキャンプ生活から生まれるビジネスモデル
6章:白い頂へのヒストリー ——誕生から今日に至るまでのスノーピークの歩み
核となるメッセージ
・マーケティングはしない——競合をベンチマークにした途端、アイデアが死ぬ ・製品は永久保証——自分たちが欲しいと思える品質のものしか作らないから保証できる ・値引きは一切しない——売れ残っても廃棄する。ブランドの誇りを守るために ・「自らもユーザーである」という原点が、すべての判断基準になる
読者の声
「熱狂的ファンを有するブランドがどのように成長・確立されていったか、納得できた」 「メーカーでなくとも、経営者にとって多くの気づきがある一冊」 「ユーザーへの愛、製品への愛、社員への愛、家族愛。山井社長の様々な愛が感じられる」 一方で「コロナ後のキャンプブーム終焉で大きく業績を落とした後に読むと、先入観が入る」という声も
こんな人におすすめ
✓ ニッチ市場で熱狂的なファンを作りたい経営者・ブランドオーナー ✓ 「好きなことを仕事にする」ことへの迷いを持つビジネスパーソン ✓ スノーピーク製品のファンで、その哲学の背景を知りたい方 ✓ 地方発・中小企業が世界ブランドになれる可能性を信じたい方 ✓ マーケティングに頼らないブランドづくりに関心がある方 ✓ 「働くことと生きること」を一致させたいすべての人
この本の真価
この本の真価は、「好きなことを仕事にする」という言葉を精神論ではなく、具体的な経営戦略として落とし込んでいるところにあります。流通改革、永久保証、値引き禁止、マーケティング不要——すべての施策が「自分たちがユーザーである」という一点からつながっています。読み終えた後、自分の仕事や会社に置き換えて考えずにはいられない一冊です。
経営者でなくても使える
タイトルに「経営」とありますが、「好きなことで生きていく」という普遍的なテーマは、職種・役職を問わず刺さります。特に4章のワークスタイルの話は、「仕事と人生をどう統合するか」を考えるすべての人への問いかけになっています。
燕三条から世界へ——地方発ブランドの教科書
新潟の工業地帯・燕三条を拠点に、20カ国以上に展開する世界ブランドへと成長したスノーピーク。その軌跡は、地方中小企業が「らしさ」を磨くことで世界と戦えることを証明しています。規模ではなく「好き」の深さが、ブランドの強度を決めるのだと気づかせてくれます。
ページ数
224ページ
出版社
日経BP
発売日
2014/6/4
著者
山井 太

山井太(やまい とおる)氏は、1959年12月18日生まれ、新潟県三条市出身の実業家で、株式会社スノーピークの代表取締役社長です。明治大学商学部を卒業後、外資系商社に勤務。1986年に父が創業した株式会社ヤマコウ(現・スノーピーク)に入社し、1996年に社長に就任。社名をスノーピークに変更し、オートキャンプ用品の開発を推進しました。自身も年間数十泊のキャンプを行うユーザーとしての視点から、製品に永久保証を導入し、アウトドア業界に革新をもたらしました。2014年には東京証券取引所マザーズに上場し、翌年には東証一部に市場変更。2020年に娘の山井梨沙氏に社長職を譲りましたが、2022年に復帰し、2024年からは社長職を専任で務めています。座右の銘は「人生に、野遊びを。」
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